ランニングの消費カロリーと基礎代謝
ランニングやマラソンをする人がとても痩せているのは、「体の代謝がいい(高い)から」といいますね。それは、どういうことなのでしょう。
まず、「基礎代謝」とは、人が生きるために(=生命維持のためだけに)必要な最低限のエネルギー量のことです。特に運動などをしなくても、寝るときにもエネルギーは必要です。基礎代謝量は、性別や年齢、体重によって変わってきます。
基礎代謝量の計算は、厚生労働省が算定した「基礎代謝基準値」を使えば、簡単にできます。下の表(クリックすれば大きくなります)の当てはまる数値(基準値)×体重=基礎代謝量です。(厳密には、その人の体調や骨格・筋肉量などによって変わってきます)
そして、基礎代謝量に、それぞれの人の日常での体の動かし方(運動を全くしない、肉体労働や激しい運動をする、など)を勘案すると、1日に必要なエネルギー量となります。
「1日に必要なエネルギー量」の計算方法は、
〇ほとんど体を動かさず1日の多くを座って過ごす人
・・・基礎代謝量×1.5倍
〇通勤・通学をする、家事や軽い運動をする人
・・・基礎代謝量×1.75倍
〇肉体労働、激しい運動をする人・・・基礎代謝量×2.0倍
ランニング/マラソンは激しい運動になるので、計算では基礎代謝量の2倍のエネルギーが必要となり、ランニング/マラソンをやっていない同じ体重の人に比べると、より多く食べる必要があることになります。それが、「代謝がいいから、食べてもいい」というように言われてしまうようです。
◆ダイエットと必要エネルギー量、運動の消費カロリー
自分の「1日に必要なエネルギー量」より少ない量を毎日摂れば、それがダイエットになります。例えば、体重1kgは約7000kcalに相当するので、1キロを30日で減らしたかったら、7000÷30=約230 kcalとなり、毎日230 kcal減らせば一カ月で1kg体重を減らせる計算となります。
そして、この230kcalを、食べ物で減らすのか、あるいは運動で減らすのか、ということになります。
ランニングの消費カロリーは、体重(kg)×距離(km)。例えば、体重50キロの人が1km走ったら、50×1=50kcal、50km走ったら、50×50=2500kcalとなります。ランニングは、かなり激しい運動なんですね。
◆他のスポーツの消費カロリー(1時間スポーツをした場合)
水泳(クロール)男性1337kcal 女性1039kcal
水泳(平泳ぎ) 男性700kcal 女性544kcal
サッカー 男性509kcal 女性396kcal
テニス 男性466kcal 女性346kcal
水泳もかなりカロリーを消費しますが、1時間続けるのはなかなか難しいこと。そう考えると、ランニングは比較的手軽にできる消費カロリーの高い激しい運動と言えます。