初心者におすすめのランニング・シューズ
東京マラソン2013で、男子1位、2位の人が履いていたのが、アディダスのadizero Japan boost。とてもカッコいいシューズで性能もいいのですが、これはもちろんランニング上級者、シリアスランナー向きです。ランニング初心者や、マラソン大会でまず完走を目指す人たちは、やはり「初心者のランニング・シューズの選び方」にもあったような点を押さえながら、シューズを選ぶ必要がありますが、実際に人気のあるのは、どんなシューズでしょう。
雑誌「ランニング マガジン」で、最近毎年「読者が選ぶナンバー1シューズ」という特集をしています。200人あまりの一般ランナーに、メーカーが提供するシューズを履いて走ってもらい、その結果を公表しているものです。2013年12月に行ったそのイベントの結果が出ていますが、エリートアスリートの間では、やはりアディダスが大人気でした。
フルマラソン完走を目指すレベル(4時間台~7時間台、1キロ6分以上)の人たちに人気だったのは、以下のようになっています。
◆1位「スコットT2C エボ」(スコット)・・・(参加者の感想)左右にぶれにくく安定感がある/疲れが出てくるころから力を発揮しそう/安定感がある
◆2位「エナジーブースト」(アディダス)・・・(参加者の感想)足にすごくフィットした/疲れても気にならずに走れそう
◆3位「モーション」(ニュートン)・・・(参加者の感想)フィット感は抜群/重心が前にいくのが良い/足裏が固いので、慣れるのに時間がかかりそう
1位の「スコットT2C エボ」は、以前も人気のあった「スコットT2C」の後継モデルだそうです。2位のエナジーブーストが[安定性]のスコア以外では上回っていたのですが、それを超えて1位になったのは、全体的なトータルバランスがいいシューズ、ということになるようです。サブ3(フルマラソンを3時間台で走るランナー)までカバーできるシューズということで、長く履けて初心者にとってもおすすめです。
他に4位から11位は、ソニックブースト(アディダス)、ロードX238(イノヴェイトXデサント)、プーマ ファース600Sグロー(プーマ)、アディスター ブースト(アディダス)、ロードX255(イノヴェイトXデサント)、ウエーブライダー17(ミズノ)、M/W1040(ニューバランス)、クラウドスター(オン)の順です。
ただ、1位と11位の点差は、他のクラス(サブ4やサブ3などのランナーが選ぶシューズ)に比べるとあまりありません。つまり、ランニング初心者のシューズに大事なのは衝撃吸収性と着地安定性の良さなのですが、それに加えて、軽さや反発性など人によっていろいろな好みがあるので、人気の傾向が、このクラスではひとつの方向にはいかないようです。
ランニング初心者は、やはりいろいろ履いてみて、ベストフィットするシューズを探したほうがいいのかもしれません。
ちなみに、サブ3では、「アディゼロ タクミ セン」(アディダス)、サブ3.5では、「アディゼロ タクミ レン」(アディダス)がダントツで1位人気でした。
*サブ3とは、フルマラソン3時間以下を目指すランナー、サブ3.5とは、同じく3.5時間以下を目指すランナー、サブ4とは、同じく4時間以下を目指すランナーのことです。