人気のコンプレッション・タイツ/インナーと洗濯方法
コンプレッションウェアとは、着た時に適度な圧迫で身体を包み込み、筋肉をサポートしてくれるウェアのこと。(ランニングタイツという言葉で代用する人もいます。)脚にぴったりしたタイツのようなものですが、普通の単なるロング・タイツではなくコンプレッション(圧)が脚や身体にかかるものです。
コンプレッションタイツを履いたり、コンプレッションインナーを着て走ると、脚や身体の筋肉のたわみや揺れがなくなり、疲労物質が生まれにくくなるので疲れにくくなると言われます。事実、友人が初めてコンプレッションタイツを履いて大会に出た時、「筋肉が揺れなくて走りやすかった!」「何だか楽だったので、いつもより早く走れた」と言っています。
コンプレッション・タイツはいくつか種類があり、(1)身体に圧力をかけてあげることによって負担を軽減する「着圧」タイプ、(2)膝などの部分にテーピング機能を持たせたタイプ(膝を守るもの)、(3)走る姿勢を保つ姿勢補正タイプなどがあります。
(1)着圧タイプでは、さらに2種類あって、①脚全体を均等に圧迫するもの、②段階的に着圧する(ふくらはぎなどに重点をおいて圧迫する)ものがあります。段階的着圧のタイプでは、足首を最も圧を強くし、ふくらはぎ、ひざ、ももへと少しずつ着圧を弱めていきます。脚をサポートすると同時に、下から上へと血行を促進。ふくらはぎの活動が促され、脚にたまる乳酸や老廃物が除去されて、脚の疲れも軽減されます。
段階的着圧タイプのコンプレッションタイツ/ウェアで有名なブランドは、SKINS(スキンズ)やC3fit(シ―スリーフィット)。黒だけでなく色々なカラーバリエーションが出ているので、春や初夏ならランニング用ショーツ(ショートパンツ)やハーフパンツ、女子ならランニング用スカートなどと重ねて履いて、お洒落なランニングスタイルになります。
寒い秋・冬には、厚手のコンプレッションタイツや、薄手のものをランニングパンツの下に履いて走ることもできます。
(2)膝などの動きをサポートするテーピング機能のコンプレッション・ウェアは、膝が痛い人、長く走ると脚が痛くなる人などにおすすめ。着脱は、普通の着圧タイプのものよりもやや大変になります。ブランドでは、ワコールが発売しているCW-Xなどが有名。「テーピング技術をウェアに組み込み」というコンセプトのウェアです。野球選手のイチローも、トレーニングで着ています。
(3)走る姿勢を保つ姿勢補正タイプのコンプレッションウェアは、マラソン大会に出る人向け。初心者で、初めてコンプレッションタイツを履くなら、このタイプがいいでしょう。長く走っていると、疲れでどうしてもランニングの姿勢が崩れてきます。このウェアなら、適な姿勢をサポートしてくるような機能があるので、おすすめ。
ブランドでは、ワコールのCW-Xや、C3fit(シ―スリーフィット)、プロっぽい4DM、そして価格が安めのUA(アンダーアーマー)などがあります。
またミズノからは、サポートタイツという名前で似たような効果のものが出ています(ミズノ バイオギア BG8000)。アシックスでは、アシックス ロングタイツRF(サポート性を追求したというタイツ)があります。
コンプレッション・タイプとはっきり謳っているものは、価格も少し高めですが(1万円台)、それなりの効果が期待できるようです。脚が太いから、と気になって履けない人は、長めのハーフパンツと組み合わせるか、ロング・パンツの下に履いて試してみるといいかもしれません。
上半身用のコンプレッション・ウェアは、1枚だけでは体にフィットし過ぎてちょっと恥ずかしいので、多くの場合、重ね着します。ただ、長袖タイプのコンプレッションウェアは、締め付けられている感じが窮屈でストレスを感じる人もいます。姿勢の補正(猫背にならないように、など)が目的なら、ノースリーブのコンプレッションタイプのものをインナーに着て、上にラクな半袖や長袖のランニング用Tシャツなどを着るのもいいでしょう。
さらに、腕だけのコンプレッション(アーム・コンプレッション)に、普通のランニング用ノースリーブを着て走る人も、多いようです。
コンプレッションウェアの場合は、普通の洗剤を使って、洗濯表示通りに洗います。洗い方は普通でいいのですが、ただ干すときには、陰干しがおすすめ!理由は、コンプレッションウェアに使われているポリウレタン糸はUV(紫外線)に弱いので、日光に長時間あたると機能が落ちることがあるからです。